about
芸術ってなんでしょうか。
たとえば “戦争と平和” という小説は読み手によって違う作品となりえるでしょう。それは読者の知識や経験が反映されるからです。そして時間を置いて読むとまた違う手応えがあると思います。
すぐれた画家は美を描かず、すぐれた詩人も美は詠わない。 美は鑑賞者の中にこそ存在し、それを識ることが発見であり、創造性なのです。つまり美は鑑賞者次第。芸術をもって、いまの自分を識る手がかりとなります。
そして、心の底から惚れ込んだ美は自分の目の前でだけ煌めいていればいい。芸術は理解する者、感じる者のためにあります。
こんにちは。
ふくろう画廊です。
ふくろう画廊では “うるおいのある暮らし” をテーマに絵画、写真などを取り扱っていきます。
この画廊をはじめたそもそものきっかけは一人の画家でした。その画家、安東克典といいますが、久しぶりに会った折、「これからは生きた証として作品を描く、だからそれをプロデュースしてほしい。」と言われたんですね。
唐突に重い言葉でした。
ぼくはこの時、久しぶりにお世話になった方にご挨拶という、どちらかというと軽い気持ちでお会いしたのです。いつもの喫茶店でいつもの席に座り、さあ、ご挨拶と思った矢先にこれです。
先んずれば人を制す。
襟を正してお話を伺いました。断れる謂れなど、どう考えを巡らせても見つかりませんでした。「はい。」と言う以外に言葉が見つかりませんでした。
安東克典という人についてかいつまんでご紹介します。詳しくはおいおい記していくつもりですが、まずは簡単に。
1948年に茨城県の土浦で生まれ、土浦一高美術部を経て東京藝術大学美術学部を卒業。資生堂の宣伝部でアートディレクターとして職を得て、幾多のキャンペーンを成功に導いた一人です。そして、ほどなくして独立、ブティックのデザイン事務所を立ち上げ、ルイ・ヴィトン銀座店日本進出などの広告を手がけた後、ただいま現在、人生のサードステージにおいて絵を描くということに心を砕いています。
私たち、ふくろう画廊の心がけていることは、野に咲く花に一筋の光をあてよう、ということではありません。作品としてアートの価値は周りが決めることです。
けれど。
人生の価値は自分の石が宝石であれ砂利であれ、磨き続けることに意味を見いだせるかどうか、だと。表現者として、そういう信念のある人を応援したい。それがふくろう画廊の心意気です。
ふくろう画廊ではあなたの暮らしがもっとうるおいのある、穏やかで暖かい、優しい体験の場であるように志していきます。
ふくろう画廊はアーティストのプリンシプルを応援します。